2023年ライブエンタメ市場の今後の動向

1.はじめに
ライブ・エンタテイメント産業とは、コンサート、演劇など、直接観客に音楽や舞台を提供する産業である。この産業は、日本の文化や経済に大きな影響を与えており、東日本大震災以降は年平均8%を超える成長を記録しており、コロナ前の2019年には6295億円と10年間で市場規模はは2倍に拡大してた(※1)。

しかし、2020年から始まった新型コロナウイルス感染症の拡大により、ライブエンタテイメント産業は大きな打撃を受けた。コンサートや演劇などのイベントが中止や延期となり、多くの事業者が経営難に陥った(※2)。

2.コロナ禍における状況
新型コロナウイルス感染症の拡大により、ライブ・エンタテイメント産業は様々な課題に直面した。
まず、緊急事態宣言下で、イベントの開催が制限されたことが挙げられる。新型コロナウイルスは飛沫感染等によって幹線が拡大するることから、屋外での会場を含めて、ライブハウスや劇場などでの開催がすべて禁止された。また、規制緩和後には、開催自体が認められても、観客数の制限や入場時の検温・消毒などの感染対策が必要となり、運営面でのコストの増加につながった。

また、収益の減少が挙げられる。イベントの開催が中止や延期、開催した場合でも人数の制限が必要な事で、チケット収入や物販収入が大きく減少した。

最後に、人材の流出が挙げられる。新型コロナウイルス感染症の拡大により、特に中小零細事業者のライブ・エンタテイメント関連企業が経営難に陥った。そのため専門的技術を持つ人材の給与削減や人材の流出が見られた。

3.今後の展望

新型コロナウイルス感染症の拡大は、ライブエンタテイメント産業に大きな打撃を与えたが、同時に産業のデジタル化やオンライン化を促進した。

まず、オンラインによるライブ配信の需要が増加した。新型コロナウイルス感染症の拡大により、自宅でライブを観覧する機会が増えた。そのため、ライブ配信の需要が増加し、ライブ配信サービス事業にの利用者数が増加した。

また、新しいビジネスモデルの開発が進んだ。新型コロナウイルス感染症の拡大により、ライブ・エンタテイメント産業は新たなビジネスモデルの開発を迫られた。そのため、新しいビジネスモデルの開発が進み、ライブエンタテイメント産業は新たな成長の機会を得た。
会場とオンラインでの開催などハイブリット配信は、有名アーティストのみならず、誰もが利用できる配信インフラサービスとして成長している。


4.おわりに
新型コロナウイルス感染症の拡大は、ライブ・エンタテイメント産業に大きな打撃を与えたが、同時に産業のデジタル化やオンライン化を促進することとなった。ライブ・エンタテイメント産業は、これらの変化に対応し、新たなビジネスモデル獲得していくことで、今後の成長が期待できる。

【参考文献】
(注1)ライブエンタメ市場の現状と今後の展望
ライブエンタメ市場の現状
ライブエンタメ市場の課題
ライブエンタメ市場におけるオンライン配信の有用性
ライブエンタメ市場の今後の展望
https://www.mof.go.jp/public_relations/finance/202211/202211j.pdf
出典:経済産業省

(注2)ライブ・エンタテインメント市場規模推移予測

https://corporate.pia.jp/news/files/pia_live_entadata202206.pdf
出典:ぴあ総研推計

2021年ライブ・エンタテインメント市場規模の回復は道半ば ~2023年にコロナ禍前の水準に復活という見込みは変わらず~ / ぴあ総研が確定値を公表

https://corporate.pia.jp/news/detail_live_enta20220615.html

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